優待目当てのクロス取引で大損失!大失敗!した話。優待のつなぎ売りを考えいてる初心者の方はワイのみたいにならないようにして下さい。(´Д⊂グスン

 優待・・・それは魅惑的なもの、誰もが欲するお菓子やお酒。それが株主であれば、タダで貰えるのです。そんな優待にとりつかれたワイの大失敗を以下に記します。今後二度とこのような失敗をしないためにも・・・(´Д⊂グスン

ワイの失敗の内容

 ワイは4月の優待目当てで、クロス取引をして22万円の損失を計上することになりました。ワイが取引した銘柄は以下の2銘柄。

  • アイ・ケイ・ケイホールディングス <2198>
  • くら寿司 <2695>

 この二銘柄を選択したのはMINKABUというサイトに【4月権利確定】株主優待人気ランキング というのがあり、そこの上位銘柄を選んだからです。

 ワイはこの優待を両親にプレゼントするんだッと思い。次の見出しにある取引をして大損することになりました。 

優待クロス取引(つなぎ売り)

 ワイは親孝行するためにタダで優待を手に入れようと、優待クロス取引をしました。優待クロス取引とは、ググればすぐに出てきますが、簡単に言うと、現物株を購入して、同数、同じ銘柄を空売りすることです。

 何故こんなことをするのかというと、通常権利日を跨ぐと株価は下落するため、それを防ぐために信用売りを入れて事前に売りを確定しておきます。そして権利確定日以後に信用売りを現渡取引で決済します。これで配当は取れません(信用売りしているから配当も徴収されます。)が、優待はもらうことができます。

 ただ、ワイの場合は少し特殊で、普段はデイトレして、優待が欲しい場合は権利確定日前日に取引をします。そしてインカムゲイン(株主優待)もキャピタルゲインも取りに行きます。インカムゲインは信用売りをするため正確には配当金は取れませんが、この場合は株主優待と思って下さい。

 ワイは、あらかじめ現物株を購入します。そして購入したよりも高いところで信用売りを入れます。コレを権利落日前日にやります。今回の4月優待銘柄は令和5年4月26日が前日で、権利確定日は令和5年4月27日になります。よって26日に当該取引をして、27日に信用売りの現渡の決済をします。

 ワイがコレをするのは、逆日歩が発生しない一般信用をするための株の在庫が、すでに無いことが多く、万が一逆日歩が発生してもインカムでカバーできるだろうということだからです。ということで、ワイの優待クロス取引は、現物株購入の制度信用売りによる信用売りを仕掛けるということでした。

 

令和5年4月優待のワイによる実際のクロス取引

 ワイの取引した銘柄は2銘柄。アイ・ケイ・ケイホールディングス <2198>くら寿司 <2695>である。そして、その取引は以下の通りであった(4/27での逆日歩が出る前のデータ)。

 この取引は4月26日に現物買いの制度信用売りをして、4月27日に現渡しによる信用決済をした結果となります。アイ・ケイ・ケイホールディングス <2198>は同値(700円)でのクロス取引となったため、手数料分だけ実現損益がマイナスでした。▲876円です。ところがくら寿司 <2695>は10円高で空売りを入れることができたため、手数料を加味して9,114円のキャピタルゲインを得ることができました。ワイはこれで優待ゲットだぜ!タダで親孝行できるで!ってウハウハでした。

 次の日(4/28)、再度、楽天で実現損益を見てみると・・・

 アイ・ケイ・ケイホールディングス <2198>は実現損益が▲197,421円となっており、くら寿司 <2695>は実現損益が▲15,402円となっておりました。

 コレが意味するのは、ワイはアイ・ケイ・ケイホールディングス <2198>の優待であるバームクーヘンとくら寿司 <2695>の優待である割引券を手に入れるために197421+15402=212,823円のコストがかかったことを意味します。まだくら寿司 <2695>の優待は2万円以上の価値があるから良しとしても、バームクーヘンは明らか20万円近くの価値はありません。

 コレこそが逆日歩を甘く見たワイの失態でした。実際に5月の現物のところにロスが確定しておりました。譲渡損益▲212,823-と。

権利確定日前日の逆日歩の罠。

 まず逆日歩とは空売りするのにかかる1日あたりのコストとおぼえておけばいいと思います。これが権利確定日に近づくに連れて、信用売り残高が信用買い残高を上回り、株式の貸し方である証券金融会社が、貸し出せる株の不足を補うために、機関投資家などから株を借りる際に調達費用として発生し高額になっていきます。

 楽天証券を使用されている方は以下の方法で逆日歩の推移を見ることができます。赤丸で囲ってあるところを選択します。国内株式→信用取引情報→銘柄別逆日歩情報 と進みます。そして銘柄名と期間を入力します。

これで アイ・ケイ・ケイホールディングス <2198>と、くら寿司 <2695>の逆日歩の推移を見てみると以下の通りでした。

 おわかりいただけるだろうか・・・権利日前日だけ逆日歩が跳ね上がっているのが・・・アイ・ケイ・ケイホールディングス <2198>は0.05円が12.80円と256倍に跳ね上がっており、くら寿司 <2695>は0.10円が8.00円と80倍に跳ね上がったのた。コレはワイの想定外の出来事でした。ともに0.5円ぐらいではないかなって勝手に思い込んでしました。そして何より最悪なのが・・・5月1日は月曜日であったということです。すなわち、ワイが下取引は現物購入は実際は2営業日後の4月28日に行われますが、信用の決済は翌日の4月29日に行われるのではなく、権利を跨ぐため5月1日に行われ、つまり29日、30日、5月1日と3日分の逆日歩を払う必要があるのだ。土日を挟んでいるため3日分の逆日歩。コレが意味するのは・・・

アイ・ケイ・ケイホールディングス <2198> 逆日歩 12.80円✕3日分=38.4円/株

くら寿司 <2695>             逆日歩  8.00円✕3日分=24.0円/株

となるのです。そしてワイはともに最高の優待を得るべく最大株数を購入したのでした。それはアイ・ケイ・ケイホールディングス <2198>は5000株、くら寿司 <2695>は1000株。

アイ・ケイ・ケイホールディングス <2198> 差引かれる逆日歩 38.4円✕5000株=192,000円

くら寿司 <2695>             差引かれる逆日歩  24.0円✕1000株=24,000円

 ワイは優待を手に入れるために逆日歩を合計216,000円負担したことになります。

 逆日歩は信用売りした翌日の午後ぐらいにならないとわかりません。だから前日にみた実現損益はキャピタルゲインのみのプラス表示でしたが、翌日見た実現損益は逆日歩が加味されてマイナスとなっていました。コレがワイが多損したからくりです。完全に逆日歩を甘く見てました。

まとめ

 ここまで読んでくださりありがとうございます。そして、ワイに向けては次は同じ失敗をするなよ。っと注意喚起しておく。クロス取引、優待を取るときに注意すべきは以下の通りです。

  • クロス取引で信用売りをする場合は、逆日歩金利が高いが一般信用を使う方が良い。(制度信用と一般信用の違い
  • 大きい株数の多い企業であれば制度信用でも問題ない場合もある
  • 逆日歩は信じられない額になることがある。信用売り残が多い銘柄は特に注意する。
  • 1日が土日月の場合は3日分の逆日歩を払う可能性があるので注意すること
  • リスクとリターンを考える。本当にそこまでしてその優待が欲しいのかを考える。

 無職となり「ふるさと納税」を親孝行に使用していたワイはそれができなくなりました。そこで株主優待に目をつけたわけですが、ワイは配当や優待には全く興味なく株をやってきたので、優待についてあまり詳しくありませんでした。ワイはただ親孝行がしたかっただけなんや。そんな良心をも簡単に踏みにじるのが株式市場やで。本当に言えることは一つ

無知は罪

 しっかりわかった上で取引しないといけない。今回は高い勉強代でした。バームクーヘンが20万円ってね。逆日歩でショックでシッパイ取引、涙でショッパイバームクーヘン。済んだことをいつまでも気にしてはいけないけれど、同じ失敗をしないように反省、勉強はする。

 それでは、ワイおよび皆様。より株式ライフをお過ごし下さい。( ・`ω・´)ワイと同じ目に合わないようにして下さい。安易な空売り怪我の元です。

 

 (追記)後日、優待品が届きました。