今日の一言:人間万事塞翁が馬

R7.9.8-12 石破が辞意を表明して為替はどう動くかな?小泉だけは勘弁して欲しいと願うメジャーSQを控えた今週はどのような展開に(´・ω・`)

 

東京ロイター  

首相辞任表明で上昇か、米景気懸念は重し=今週の東京株式市場

[東京 8日 ロイター] – 今週の東京株式市場は、強弱材料が混在する中、神経質な展開が予想されている。石破茂首相(自民党総裁)が辞任する意向を正式に表明し、新たに経済対策が取られるとの期待感で買いが先行しそうだ。一方、前週末に公表された米雇用統計では労働市場の減速が示され、米国の景気悪化懸念は相場の重しになるとみられている。
日経平均は、週前半は国内の経済対策期待で買いが入りそうだが、上昇一服後は米経済指標をにらんで上値が重くなると予想されている。

日経平均の予想レンジは4万2300円―4万3800円。

石破首相は7日夕に緊急の記者会見を開き、辞任する意向を正式に表明した。今後行われる総裁選挙には立候補せず、後進に道を譲る。自民党内では政権維持に向け野党との連立拡大を視野に、すでに複数の後任候補者の名前が取り沙汰されている[nL4N3UU02S]。

市場では「自民党総裁選が実施される流れになるが、少数与党のためいずれにせよ野党との協力が必要になるだろう。減税など経済対策への期待感で、いったんは株高で反応しそうだ」(三井住友DSアセットマネジメントのチーフマーケットストラテジスト・市川雅浩氏)との声が聞かれる。

ただ、「財政悪化懸念も高まりやすく、国内金利が上昇する可能性がある。その場合、日本株の上値を抑制しそうだ」(国内証券・アナリスト)との見方もあり、金利動向に神経質な動きとなる見通し。

米経済指標への関心も高い。米労働省が発表した8月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数はエコノミスト予想を大幅に下回ったほか、失業率は約4年ぶりの高水準に達した。
米労働市場の減速が示され、「米景気懸念が相場の重しになるリスクもある」(三井住友DSAM・市川氏)という。米国の利下げ観測が高まる中で、前週末の米国株は小幅に下落しており、経済指標を受けた株価動向に一段と敏感になりやすい、との声が聞かれた。

物色面では、9月は配当取りの動きが出やすく内需のバリュー株を中心に買いが入る可能性が高い。週末にメジャーSQ(特別清算指数)を控えており、需給要因の売り買いが活発になることも予想される。

R7.9.8 東京株式市場・大引け=3日続伸、政策思惑が支援 TOPIX高値更新

[東京 8日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は3日続伸し、前営業日比625円06銭高の4万3643円81銭で取引を終えた。石破茂首相の辞任表明を受けて、次期政権による経済対策への思惑から買いが優勢となった。TOPIXは最高値を更新した。

日経平均は買いが先行し、その後も高値圏でのもみ合いが続いた。午前中には一時819円高の4万3838円に上昇し、8月19日に付けた史上最高値4万3876円に迫る場面があった。

次期政権による政策への期待が相場を支援した。前週末に発表された7月の毎月勤労統計で実質賃金が7カ月ぶりのプラスになったことや、朝方発表の4─6月期実質国内総生産(GDP)2次速報値が上方修正されたことも、株高機運に弾みをつけた。

石破政権の期間中は米関税に振り回され、国内向け政策がテーマになりにくかった。市場では、次期政権では「より株価にプラスの政策が打たれるとの思惑があり、株高に勢いがついた」(ちばぎんアセットマネジメントの森田潤調査部長)との声が聞かれた。

物色面では、昨年の総裁選で石破氏と競った高市早苗前経済安全保障担当相や小泉進次郎農林水産相の関連と目されている銘柄群が物色される「総裁選トレード」が意識された。銀行株がさえなかった一方、不動産株は強く、日銀の利上げに関して高市氏が否定的との市場の思惑が影響したとみられる。共通テーマとして防衛関連が改めて買いを集めたほか、高市氏が力を入れる原子力関連も物色された。

一方、次期総裁が誰になるかは不透明な上、株価は史上最高値圏にあることから高値警戒感がくすぶる。前週末に発表された米雇用統計が下振れたことなども踏まえると「ファンダメンタルズ面からは楽観できない」(森田氏)との見方もあった。

TOPIXは1.06%高の3138.2ポイントで取引を終え、終値ベースでも史上最高値を更新した。東証プライム市場指数は前営業日比1.06%高の1615.51ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆4989億6300万円だった。東証33業種はすべて上昇。値上がり率の上位にはその他製品や不動産、非鉄金属、医薬品、機械などが並んだ。

三菱重工業<7011.T>や任天堂<7974.T>が大幅高となり、第一三共<4568.T>は堅調だった。一方、キーエンス<6861.T>やディスコ<6146.T>、良品計画<7453.T>は軟調だった。新興株式市場は東証グロース市場250指数が3日続伸し、1.01%高の774.37ポイントとなった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1258銘柄(77%)、値下がりは289銘柄(17%)、変わらずは72銘柄(4%)だった。

 終値前日比寄り付き安値/高値
日経平均43643.81625.0643451.0743,343.58─43,838.60
TOPIX3138.2032.893124.263,118.61─3,146.58
プライム指数1615.5116.951607.071,605.67─1,619.75
スタンダード指数1497.765.411495.931,495.54─1,500.41
グロース指数1010.999.711008.561,007.09─1,018.64
グロース250指数774.377.74772.85771.56─780.85
東証出来高(万株)194793東証売買代金(億円)44989.63 

R7.9.9 東京株式市場・大引け=4日ぶり反落、利益確定 初の4万4000円で達成感

[東京 9日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は4日ぶりに反落し、前営業日比184円52銭安の4万3459円29銭で取引を終えた。米半導体株高や自民党の総裁選への期待感から上昇に弾みがつき、朝方には初めて4万4000円の大台に上昇し、取引時間中の史上最高値を更新した。その後は大台到達の達成感から利益確定売りが押されてマイナスに転じ、終値では最高値更新とはならなかった。

日経平均は寄り付きから史上最高値を更新し、短時間で4万4000円を上抜けた。一時541円高の4万4185円73銭に上値を伸ばした。国内メディアが、リフレ的な政策スタンスで知られる高市早苗前経済安全保障担当相が総裁選に出馬する意向を固めたと報じたことが上昇に勢いをつけた。

アドバンテスト<6857.T>が急伸し、上場来高値を更新。東京エレクトロン<8035.T>も堅調で、2銘柄で約240円、日経平均を押し上げた。ドル/円は円高方向だったが、輸送用機器などの輸出株も朝方にはプラスが目立った。総裁選を踏まえて日銀が早期に利上げしにくくなるとの思惑は不動産株を支援し、銀行株の逆風になった。

一方、日経平均のバリュエーションは前日の株価収益率(PER)ですでに約18倍と高まっており、総裁選への期待を過度に織り込むことを警戒する声も聞かれた。大台に到達した達成感もあって次第に利益確定売りが優勢になり、後場にはマイナスに転じた。一時191円安に下げを拡大した。

もっとも、政策期待が継続する間は「引き続き、目線は上方向でいいのではないか」(フィリップ証券の増沢丈彦・株式部トレーディング・ヘッド)との見方も根強い。高値超えなどのイベントがあると投資家は利益確定の口実にしやすいものの「下値を売る性質の売りではなく、ダウンサイドは限定的だろう」と、増沢氏はみている。

TOPIXは0.51%安の3122.12ポイントで取引を終えた。取引時間中に史上最高値を更新する場面もあった。東証プライム市場指数は前営業日比0.51%安の1607.2ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆7643億2700万円だった。東証33業種では、値上がりはパルプ・紙や倉庫・運輸関連、不動産など8業種、値下がりは非鉄金属や鉄鋼、鉱業など25業種だった。

住友不動産<8830.T>、ソニーグループ<6758.T>は堅調。中外製薬<4519.T>はしっかりだった。一方、ソフトバンクグループ<9984.T>は大幅安。ファーストリテイリング<9983.T>は軟調だった。フジクラ<5803.T>は上場来高値を更新した後、マイナスに転じた。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が4日ぶり反落し、0.39%安の771.33ポイントだった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが616銘柄(38%)、値下がりは952銘柄(58%)、変わらずは50銘柄(3%)だった。

 終値前日比寄り付き安値/高値
日経平均43459.29-184.5243907.5543,452.74─44,185.73
TOPIX3122.12-16.083150.083,119.10─3,162.33
プライム指数1607.20-8.311621.861,606.06─1,627.84
スタンダード指数1492.51-5.251501.001,490.34─1,507.58
グロース指数1005.65-5.341016.051,000.43─1,022.93
グロース250指数771.33-3.04778.54766.85─784.54
東証出来高(万株)197977東証売買代金(億円)47643.27 

R7.9.10 東京株式市場・大引け=反発、日経が終値ベースで最高値更新 ハイテク株高で


[東京 10日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は反発し、前営業日比378円38銭高の4万3837円67銭で取引を終え、終値ベースで最高値を更新した。前日の米株高の流れを引き継ぎ、特に半導体関連株などハイテク銘柄が大幅上昇し指数を押し上げた。ただ、買い一巡後は米経済指標をにらんでもみ合う場面もみられた。

日経平均は前営業日比53円高でスタート後、上げ幅を拡大し、後場中盤に一時389円高の4万3848円77銭まで値上がりした。半導体株や電線株への買いが強まり、相場を押し上げた。一方、後場には利益確定売りが広がり、プライム市場では4割超の銘柄が下落。市場では「日経平均が高値圏で推移する中、利益確定売りも出やすい局面」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。

後場終盤は、4万3700円台を軸に一進一退となったが、大引けにかけて再び買いが強まった。

いちよし証券の投資情報部・銘柄情報課課長、及川敬司氏は「来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、利下げは確実視されているが、今後の利下げペースなどを見極めたい思惑は強い」と指摘する。10日、11日に米国で物価関連統計の公表を控え、次第に手掛けにくさも意識されたという。

目先の日本株については、「自民党総裁選の投開票まではやや神経質になりそうだが、基本的には値固めとなりそうだ」(及川氏)として、4万3000円台での推移が続くとみている。

TOPIXは0.60%高の3140.97ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.6%高の1616.86ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆4726億7600万円だった。東証33業種では、非鉄金属、銀行、情報・通信など17業種が値上がり。医薬品、輸送用機器、繊維製品など16業種は値下がりした。

新興株式市場では、東証グロース市場250指数が小反発し、0.11%高の772.16ポイントだった。

個別では、指数寄与度の大きいソフトバンクグループ<9984.T>が7%超高、アドバンテスト<6857.T>が3%超高。キオクシアホールディングス<285A.T>は9%超高、フジクラ<5803.T>は5%超高と大幅上昇した。前日の日銀関連の報道を受けて銀行株が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>、りそなホールディングス<8308.T>が2%超高、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>が1%超高だった。

関西電力<9503.T>は5%超値上がり。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が9日、アクティビストの米エリオット・マネジメントが同社の上位株主3社に入ったと報じ、材料視された。

主力のトヨタ自動車<7203.T>は1%超安。前日に業績見通しの引き下げを公表した三井ハイテック<6966.T>は13%超安で、プライム市場の値下がり率トップだった。

プライム市場の騰落数は、値上がり819銘柄(50%)に対し、値下がりが725銘柄(44%)、変わらずが75銘柄(4%)だった。


 終値前日比寄り付き安値/高値
日経平均43837.67+378.3843513.1643,509.02─43,848.77
TOPIX3140.97+18.853120.733,119.75─3,143.03
プライム市場指数1616.86+9.661607.451,606.48─1,617.87
スタンダード市場指数1501.62+9.111494.721,492.14─1,502.14
グロース市場指数1006.12+0.471007.16996.16─1,007.66
グロース250指数772.16+0.83772.82764.22─773.17
東証出来高(万株)193865東証売買代金(億円)44726.76 

R7.9.11 東京株式市場・大引け=続伸、最高値更新 AI関連がけん引


[東京 11日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は続伸し、前営業日比534円83銭高の4万4372円50銭で取引を終えた。米ハイテク株高を好感したAI(人工知能)関連株の上昇が指数をけん引し、日経平均は史上最高値を更新した。

米国の9月利下げへの思惑に加え、国内では自民党総裁選を前に次期政権による財政拡張的な政策への期待が継続。売り方の踏み上げが上昇に弾みをつけたとの見方もあった。日経平均は一時559円28銭高の4万4396円95銭に上昇した。

ソフトバンクグループ<9984.T>やアドバンテスト<6857.T>といったAI関連銘柄群の上昇が目立ち、寄与度の上位2銘柄で475円、指数を押し上げた。グロース株がバリュー株より相対的に優位となり、日経平均の1.2%高に対し、TOPIXは0.2%高にとどまった。

市場では「(自民党の)総裁選までは期待が残るため売り込みにくく、モメンタムに対するリスクオンが継続している」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大西耕平上席投資戦略研究員)との声が聞かれた。

日本時間の11日夜に発表されるの米8月消費者物価指数(CPI)に関しては「多少の上振れなら利下げ観測は揺らがないだろう。インフレが再燃しなければゴルディロックス(適温相場)が継続する可能性がある」(大西氏)との見方があった。

TOPIXは0.22%高の3147.76ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.22%高の1620.37ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆9545億6500万円だった。東証33業種では、値上がりは情報・通信やその他製品、非鉄金属など16業種、値下がりは銀行や保険、倉庫・運輸関連など17業種だった。

メモリー市況改善などへの期待があるキオクシアホールディングス<285A.T>が約15%高の高値で引けた。フジクラ<5803.T>は上場来高値を更新。任天堂<7974.T>はしっかりだった。一方、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>や第一三共<4568.T>、トヨタ自動車<7203.T>は軟調だった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.12%安の763.48ポイントと反落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが697銘柄(43%)、値下がりは861銘柄(53%)、変わらずは61銘柄(3%)だった。


 終値前日比寄り付き安値/高値
日経平均44372.50534.8343876.2243,870.54─44,396.95
TOPIX3147.766.793135.743,128.75─3,150.85
プライム指数1620.373.511614.011,610.71─1,621.91
スタンダード指数1497.86-3.761504.31,495.59─1,507.36
グロース指数995.19-10.931007.59992.24─1,008.88
グロース250指数763.48-8.68773.34760.79─774.39
東証出来高(万株)190929東証売買代金(億円)49545.65 

R7.9.12 東京株式市場・大引け=3日続伸し最高値更新、米利下げ期待が支え


[東京 12日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は3日続伸し、前営業日比395円62銭高の4万4768円12銭で取引を終えた。日経平均・TOPIXともに最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が継続する中、米国市場で主要3株価指数がそろって史上最高値を更新した流れを引き継いだ。買い一巡後は3連休を控え伸び悩み、レンジ内での小動きとなった。

みずほ証券の中村克彦マーケットストラテジストは「FRBの利下げ観測が相場を下支えしている半面、国内では利上げ観測がくすぶりドル/円は円高基調。株式市場はそろそろ調整を迎えるとの警戒があり、上値を追いづらい」との見方を示した。

日経平均は430円高と寄り付きで取引時間中の史上最高値を更新し、その後も上値を伸ばして515円高の4万4888円02銭の高値を付けたが、後場に入ると高値警戒感から伸び悩み前場の値幅内でのもみ合いとなった。明日から3連休となるほか、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げは織り込み済みで出尽くしが予想され、積極的に上値を追う展開にはならなかった。

9月限日経平均先物・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特別清算指数)は4万5016円28銭となった。現物は同指数に届かなかったことから「幻のSQ」となり、市場では「裁定残の買い戻しで現値が追い付いていない。来週以降は調整が入る可能性がある」(国内証券ストラテジスト)との声が出ていた。

TOPIXは0.4%高の3160.49ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.4%高の1626.93ポイントで、同じく史上最高値を更新した。プライム市場の売買代金は5兆5433億9200万円だった。

東証33業種では、値上がりが精密機器、電気機器、サービス、ゴム製品など22業種、値下がりが食料品、電気・ガス、鉱業など11業種だった。

主力株では、東京エレクトロン<8035.T>が5%超高で1銘柄で日経平均を118円程度押し上げた。アドバンテスト<6857.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>、ファーストリテイリング<9983.T>もしっかりだった。半面、ダイキン工業<6367.T>、TDK<6762.T>はさえなかった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.22%安の761.79ポイントと、続落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが778銘柄(48%)、値下がりは753銘柄(46%)、変わらずは88銘柄(5%)だった。


 終値前日比寄り付き安値/高値
日経平均44768.12+395.6244803.3044,548.57─44,888.02
TOPIX3160.49+12.733164.693,153.55─3,171.77
プライム市場指数1626.93+6.561630.191,623.46─1,632.11
スタンダード市場指数1497.63-0.231500.141,494.70─1,501.16
グロース市場指数991.26-3.931001.23988.31─1,001.23
グロース250指数761.79-1.69768.87758.56─768.87
東証出来高(万株)214014東証売買代金(億円)55433.92 

上値余地探る、FOMCでの出尽くしに警戒も=来週の東京株式市場

[東京 12日 ロイター] – 来週の東京株式市場は、上値余地を探る地合いの継続が見込まれている。米利下げへの期待と自民党の総裁選への思惑を支援材料に、大台の4万5000円も視野に入る。一方、短期的な過熱感への懸念はつきまとう。米連邦公開市場委員会(FOMC)通過に伴って、いったん出尽くしの反応になるリスクが警戒される。日銀会合では、総裁会見などから利上げ時期のヒントを探ることになる。

日経平均の予想レンジは4万3000円ー4万5500円。

市場では「持たざるリスク」を意識する声が出ている一方、急ピッチな上昇による過熱感への警戒感もある。最大の注目イベントはFOMCとなる。株高要因の一つが米国での9月利下げだったこともあり、イベント通過に伴う出尽くし反応への警戒感はくすぶる。

市場では今回のFOMCを含めて年内3回の利下げ織り込みが進んでおり、政策金利見通し(ドットチャート)や米連邦準備理事会(FRB)議長の会見を通じて「次の利下げが遠のくとの受け止めになると、株価は調整するかもしれない」(りそなアセットマネジメントの戸田浩司シニアファンドマネージャー)との声が聞かれる。

一方、今回の日銀会合では政策の現状維持が想定されている。総裁会見を通じて早期利上げへの思惑が強まるようなら、利益確定売りの口実になりやすいとみられている。

米国株からの分散投資を進めるグローバルマネーの日本株流入への思惑は継続しており、日米の中銀会合がいずれも市場からハト派的と受け止められるようなら「適温」状態が継続する可能性がある。自民党の総裁選に関連し、立候補者らの動静に関する報道が材料視される可能性もある。