東京ロイター
📅 12月22日週の東京株式市場見通し:利上げと円安の相克、5万円定着を試す
今週の東京株式市場は、日銀が18-19日の金融政策決定会合で約30年ぶりの高水準(0.75%)への利上げを決めた後の「金利のある世界」への適応を模索する展開となります。当初、利上げは日本株への逆風と懸念されましたが、植田総裁の会見が「想定ほどタカ派的(強硬)ではない」と受け止められたことで円安が進行。この**「利上げ決定と円安」という、一見矛盾する市場の反応**が、輸出関連株を中心に日経平均を下支えしそうです。
日経平均の予想レンジ:4万9800円 ─ 5万0800円
INDEX
💡 今週の主な注目ポイント
1. 💴 円安・ドル高の持続性と日経平均5万円台
日銀の利上げにもかかわらず、為替市場ではドル/円が157円台半ばまで円安に振れています。これは、植田総裁が「実質金利は依然として極めて低い」と述べたことで、緩和的な環境が続くとの安心感が広がったためです。今週は、この円安基調が維持され、日経平均が5万円の大台に定着できるかどうかが焦点です。
2. 🏦 金利上昇と物色の「二極化」
長期金利が約20年ぶりに2%台に乗せたことで、銘柄選択(物色)の傾向が鮮明に分かれています。
追い風(バリュー株・金融株): 利ざや改善が期待される銀行・保険や、資産価値が再評価される低PBR銘柄に買いが集まりやすくなります。
向かい風(ハイテク・成長株): 金利高は高PER銘柄の理論株価を押し下げる要因となります。特にAI投資の収益性懸念が残る中、これら主力株が売られると、指数全体の上値を抑える重石となります。
3. 📉 年末特有の需給要因
機関投資家のポジション調整: 日銀会合というビッグイベントを通過し、四半期末・年末を控えて一旦利益を確定させる動きが出やすい時期です。
12月決算銘柄の権利取り: 今週末**12月26日(金)は「権利付き最終日」**です。高配当銘柄や優待銘柄への駆け込み買いが、週後半の需給を下支えする可能性があります。
📅 今週の重要スケジュール
| 月日 | 項目 | 市場への影響・注目点 |
| 12/24 (水) | 欧米市場、短縮取引または休場 | クリスマス・イヴのため、海外勢の参加が激減し「薄商い」に。 |
| 12/25 (木) | 植田日銀総裁 講演 | 日本経済団体連合会(経団連)審議員会での定例講演。2026年に向けた利上げペースへの追加言及があるか注目。 |
| 12/26 (金) | 12月権利付き最終日 | 12月期決算企業の配当・優待権利を得るための最終売買日。 |
| 12/26 (金) | 12月東京都区部CPI | 日銀が注視する物価動向。予想以上に高ければ、追加利上げ期待から円高・金利上昇要因に。 |
今週後半は欧米市場がクリスマス休暇に入るため、市場の流動性が低下します。少ない出来高で価格が乱高下しやすい「閑散に売りなし」の格言通りとなるか、あるいは突発的な円高による揺さぶりがあるか、慎重な見極めが必要です。
🚀 12月22日 東京株式市場の概況:日経平均5万円回復、IPO「スタートライン」は急騰
[東京 22日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は大幅に続伸し、前営業日比895円18銭高の5万0402円39銭で取引を終えました。前週末の米国市場でのハイテク株高を受け、AI(人工知能)・半導体関連株を中心に買いが先行。日銀会合後の警戒感後退や為替の円安進行も追い風となり、心理的節目の5万円の大台を回復しました。
日経平均は寄り付きから強く、一時1083円高の5万0590円まで上値を伸ばしました。
指数寄与度の高いアドバンテスト<6857.T>、東京エレクトロン<8035.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>の3銘柄だけで、日経平均を約550円押し上げました。
💡 市場の主な動向と要因
「日銀ショック」への過度な警戒が後退
前週末の日銀会合と植田総裁の会見を通過し、ショート(売り)勢の買い戻しが強まりました。
市場では「事前にタカ派発言を警戒していた分、安心感が広がった」との声が聞かれ、年末年始に向けた緩やかなリスクオン(強気)姿勢が意識されています。
円安と金利上昇による二極化
ドル/円が157円台へと円安に振れたことで輸出関連株が支援されたほか、金利上昇を受けて銀行株も堅調でした。
一方、コスト増が懸念される内需株(陸運、空運など)には利益確定売りが出ており、プライム市場では**値上がりと値下がりの銘柄数がほぼ同数(48%ずつ)**となる、極端な二極化相場となりました。
注目IPO:スタートライン<477A>がストップ高
本日グロース市場に新規上場したスタートラインは、公開価格480円を約95%上回る935円で初値を付けました。
その後も買いを集め、終値は制限値幅の上限(ストップ高)となる1085円まで急騰。障害者雇用支援という「ESG・国策」に関連した事業内容が評価されました。
📊 市場指数終値一覧
| 指数 | 終値 | 前日比 | 安値/高値 |
| 日経平均 | 50402.39 | +895.18 | 49,982.20─50,590.88 |
| TOPIX | 3405.17 | +21.51 | 3,402.62─3,422.54 |
| プライム市場指数 | 1753.81 | +11.23 | 1,752.57─1,762.74 |
| グロース250指数 | 654.66 | -2.01 | 651.74─662.74 |
| 東証売買代金(億円) | 50141.14 |
日経平均は5万円台を回復し、いよいよ「年末最高値」への期待が高まっています。しかし、内需株の弱さや市場の二極化など、手放しでは喜べない側面も見え隠れしています。
📉 12月23日 東京株式市場の概況:日経平均は3日続伸も、円安けん制で上値重く
[東京 23日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は小幅に3日続伸し、前営業日比10円48銭高の5万0412円87銭で取引を終えました。クリスマス休暇を前に市場参加者が減少する中、前日終値を挟んだ一進一退の攻防が続きました。
指数寄与度の高いハイテク株に利益確定売りが出た一方、国内金利の低下が下支えとなりました。
外国為替市場では、片山さつき財務相による強力な円安けん制発言を受けて円高が進行。これが輸出関連株、特に自動車株の重しとなりました。
💡 市場の主な動向と要因
片山財務相による「介入フリーハンド」発言
片山財務相は閣議後会見で、足元の円安を「ファンダメンタルズを反映しているとは到底思えない」と厳しく批判。
さらに、「為替介入も含めた行動を取れることは日米の合意事項であり、フリーハンドがあるということだ」と述べ、市場介入の可能性を強く示唆しました。
これを受け、ドル/円は一時155円台まで円高が進行し、トヨタ自動車<7203.T>(1%超安)やSUBARU<7270.T>(2%超安)など自動車株が軒並み売られました。
ハイテク株の調整と内需株の物色
アドバンテスト<6857.T>(2%超安)や東京エレクトロン<8035.T>などが利益確定売りに押されました。
一方で、金利低下や自律反発を背景に、メルカリ<4385.T>や楽天グループ<4755.T>が3%超上昇するなど、一部のグロース・内需株には買いが入りました。
プライム市場全体では、**値上がり銘柄が75%**を占めるなど、指数の小幅な動きに反して幅広い銘柄が買われる底堅い地合いとなりました。
「掉尾の一振」への期待
薄商いの中でも、年末に向けて株価が上昇する「掉尾の一振(とうびのいっしん)」への期待感は根強く残っています。
香川睦氏(マリン・ストラテジーズ)は、「地合いは良く、クリスマス・ラリーへの期待は根強い」と述べています。
新規上場(IPO)の動向
スタンダード市場に上場したテラテクノロジー<483A.T>は、公開価格を38%上回る好発進となりました。
📊 市場指数終値一覧
| 指数 | 終値 | 前日比 | 安値/高値 |
| 日経平均 | 50412.87 | +10.48 | 50,264.42─50,544.56 |
| TOPIX | 3423.25 | +18.08 | 3,408.66─3,427.87 |
| プライム市場指数 | 1763.08 | +9.27 | 1,756.63─1,765.45 |
| グロース250指数 | 663.39 | +8.73 | 656.03─665.50 |
| 東証売買代金(億円) | 41374.64 |
日経平均は5万円台を維持しましたが、片山財務相の鋭い円安けん制によって、輸出株を中心とした「円安メリット相場」にブレーキがかかった格好です。
片山財務相が「介入フリーハンド」発言、円高進行の背景を解説
📉 12月24日 東京株式市場の概況:商い閑散、日経平均は4日ぶり反落
[東京 24日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は4日ぶりに反落し、前営業日比68円77銭安の5万0344円10銭で取引を終えました。クリスマス休暇で海外投資家が不在となる中、売買代金は9月以来の4兆円割れ(3兆9281億円)となり、市場は**「閑散小動き」**の様相を呈しました。
日経平均は朝方、米ハイテク株高を受けて小高く始まりましたが、買いが続かず午後はマイナス圏で方向感を欠く展開となりました。
年末特有の**「損益通算」**(含み損を確定させて税金を圧縮する動き)が上値を抑えたとの指摘もあります。
💡 市場の主な動向と要因
薄商いの中での「二極化」と個別物色
市場全体のエネルギーが低下する中、特定の材料がある銘柄へ資金が集中しました。
非鉄金属: 銅価格の高騰を背景に、住友金属鉱山<5713.T>や三菱マテリアル<5711.T>が年初来高値を更新しました。
半導体関連: 証券会社の目標株価引き上げを材料に、SCREENホールディングス<7735.T>が急伸。アドバンテスト<6857.T>やフジクラ<5803.T>も堅調でした。
日銀会合議事要旨の影響は限定的
朝方に公表された「10月会合の議事要旨」では、将来的な利上げの可能性について議論されていたことが示されましたが、すでに12月会合で利上げ(0.75%へ)が決定された後であるため、市場の反応は限定的でした。
内需・金融株には売りも
前日まで堅調だった保険や空運、輸送用機器などは利益確定売りに押されました。TOPIXは0.46%安となり、日経平均よりも下落率が大きくなりました。
新規上場(IPO)の苦戦
グロース市場に上場したフツパー<478A.T>とPRONI<479A.T>は、いずれも初値こそ公開価格を上回ったものの、終値では初値を割り込む厳しい展開となりました。
📊 市場指数終値一覧
| 指数 | 終値 | 前日比 | 安値/高値 |
| 日経平均 | 50344.10 | -68.77 | 50,323.92─50,636.95 |
| TOPIX | 3407.37 | -15.88 | 3,403.67─3,430.89 |
| プライム市場指数 | 1754.95 | -8.13 | 1,753.08─1,766.65 |
| グロース250指数 | 663.46 | +0.07 | 663.42─669.08 |
| 東証売買代金(億円) | 39281.00 | (4兆円割れ) |
📅 明日の注目イベント:植田総裁「経団連講演」
明日25日(木)は、日銀の植田和男総裁が経団連審議員会で講演を行います。
19日の利上げ決定後、初のまとまった発言機会となるため、以下の点に注目が集まっています。
2026年に向けた「中立金利」への言及: さらなる利上げの着地点(ターミナルレート)をどう見ているか。
春闘への期待: 来年の賃上げモメンタムについて、現時点での評価。
為替へのスタンス: 片山財務相による強い円安牽制を受け、総裁が為替の物価への影響をどう語るか。
明日の日経平均は、植田総裁の発言内容によって銀行株の買い増しや、ハイテク株の調整が加速する可能性があります。
📉 12月25日 東京株式市場の概況:売買代金は今年最低、日経平均は5万円台でこう着
[東京 25日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は小幅に反発し、前営業日比63円69銭高の5万0407円79銭で取引を終えました。海外勢がクリスマス休暇で不在の中、手掛かり材料に乏しく、売買代金は2兆9824億円と今年最低を記録しました。
日経平均はプラス圏とマイナス圏を往来し、値幅はわずか226円。
後場に注目された植田和男日銀総裁の講演も、これまでの発言内容を踏襲するものだったため、市場の反応は限定的でした。
💡 市場の主な動向と要因
植田総裁「物価目標の実現、着実に近づいている」
経団連審議員会での講演で、植田総裁は「賃金上昇を伴う形での2%物価目標の実現は着実に近づいている」と述べ、改めて利上げ継続の姿勢を滲ませました。
しかし、内容は先週の決定会合後の会見と概ね一致しており、「サプライズなし」として市場は冷静に受け止めました。
AI関連の不透明感と5万円台での「足踏み」
SMBC信託銀行の山口真弘氏は、「AIを巡る楽観論と悲観論が交錯しており、方向感が出づらい」と指摘。
市場の関心はすでに年明けの企業決算や来年度の展望に移っており、年内は5万円台を固めるこう着相場が続くとの見方が強まっています。
個別銘柄・セクターの動き
SBIの再編思惑: 清水銀行<8364.T>が後場に7%超高。SBIホールディングスがグループ入りを打診したとの報道が材料視されました。
堅調銘柄: SUMCO<3436.T>(4%超高)、楽天グループ<4755.T>、メルカリ<4385.T>が3%超上昇。
軟調銘柄: 良品計画<7453.T>(4%超安)、フジクラ<5803.T>などが売られました。
新興市場は3日続伸
東証グロース市場250指数は1.93%高と好調。新規上場のリブ・コンサルティング<480A.T>も公開価格を40%上回る初値を付け、個別の物色意欲は旺盛でした。
📊 市場指数終値一覧
| 指数 | 終値 | 前日比 | 安値/高値 |
| 日経平均 | 50407.79 | +63.69 | 50,283.76─50,510.11 |
| TOPIX | 3417.98 | +10.61 | 3,405.03─3,420.23 |
| プライム市場指数 | 1760.43 | +5.48 | 1,753.77─1,761.23 |
| グロース250指数 | 676.28 | +12.82 | 662.63─676.37 |
| 東証売買代金(億円) | 29824.63 | (今年最低) |
📅 明日(12月26日)の注目ポイント:権利落ち
明日26日(金)は、12月期決算銘柄の**「権利落ち日」**です。
配当落ちの影響: 12月決算企業(JT、キリンHD、キヤノン、楽天など)の配当支払い分、日経平均は理論上、200円〜250円程度押し下げられた状態からスタートします。
実質的な強弱の見極め: 朝方の下げ幅がこの「配当落ち分」の範囲内であれば実質的には横ばい、下げ渋れば「配当再投資」の買いが入っていると判断されます。
経済指標: 朝方に**12月東京都区部消費者物価指数(CPI)**が発表されます。植田総裁が「目標実現が近づいている」と述べた直後だけに、インフレ率が予想を上回れば、来年1月以降の追加利上げ期待がさらに高まる可能性があります。
📈 12月26日 東京株式市場の概況:日経平均5万円台後半へ、配当取りで続伸
[東京 26日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は続伸し、前営業日比342円60銭高の5万0750円39銭で取引を終えました。米国市場が休場で手掛かり材料を欠く中、12月決算企業の権利付き最終売買日にあたったことで、配当権利取りを意識した買いが相場を力強く牽引しました。
日経平均は一時534円高の5万0941円まで上昇し、5万1000円の大台に迫る場面がありました。
TOPIXは取引時間中に史上最高値を更新するなど、市場全体に買いが広がる堅調な一日となりました。
💡 市場の主な動向と要因
配当権利取りと主力株の押し上げ
12月決算企業の配当権利を確保しようとする買いが集中。特に指数寄与度の高いアドバンテスト<6857.T>、ファーストリテイリング<9983.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>、東京エレクトロン<8035.T>の4銘柄が揃って上昇し、日経平均を約350円押し上げました。
東京都区部CPIの鈍化と円安進行
朝方に発表された12月東京都区部消費者物価指数(コアCPI)は前年同月比2.3%上昇と、市場予想(2.5%)を大きく下回り、前月の2.8%から大幅に鈍化しました。
物価の伸び悩みを受けて「日銀の追加利上げは急がない」との見方が広がり、為替市場では1ドル=156円台半ばまで円安が進行。これが株式市場にとっての安心材料となりました。
個別銘柄の動き
クスリのアオキHD<3549.T>:記念配当や自社株買い、中期経営計画が好感され、ストップ高で上場来高値を更新。
任天堂<7974.T>:これまで相対的に出遅れていた銘柄への物色も入り、堅調に推移しました。
下落銘柄: 一方で、フジクラ<5803.T>やファナック<6954.T>などは軟調でした。
📊 市場指数終値一覧
| 指数 | 終値 | 前日比 | 安値/高値 |
| 日経平均 | 50750.39 | +342.60 | 50,527.13─50,941.89 |
| TOPIX | 3423.06 | +5.08 | 3,411.48─3,436.75 |
| プライム市場指数 | 1763.06 | +2.63 | 1,757.18─1,769.81 |
| グロース250指数 | 677.73 | +1.45 | 675.81─681.59 |
| 東証売買代金(億円) | 37289.68 |
📅 来週(年末・年年始)の注目ポイント
いよいよ2025年の取引も残り2営業日となります。
権利落ちの影響(12月29日): 月曜日は配当落ち日となります。日経平均は配当支払い分(理論上200円〜250円程度)のマイナスからのスタートとなります。この「窓」を埋めるような買いが入るか、あるいは利益確定売りが優勢になるかが焦点です。
「掉尾の一振」への期待: 歴史的に年末最終盤は株価が上がりやすい傾向があります。5万1000円の大台を突破して1年を締めくくれるか注目です。
大納会(12月30日): 取引は午前・午後行われ、2025年の相場が幕を閉じます。
12月東京CPI大幅鈍化、追加利上げ期待後退で円安株高の展開に
こちらの動画(2025年12月26日公開)では、本日発表されたCPIの内容が、来年1月以降の日銀の政策にどのような影響を与えるか、専門家が詳しく解説しています。
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