投資家失格

  • 2021年7月18日
  • 2021年7月18日
  • 戦歴

第一の手記  (途中・・・飽きた

 

損失の多い投資家人生を送って来ました。
 自分には、投資家の生活というものが、見当つかないのです。自分は京都の片隅に生れましたので、株式市場をはじめて見たのは、ネット環境がISDN接続になってからでした。自分は株式市場の値動きを、上って、降りて、そうしてそれが金持ちやヘッジファンドを儲けさせるために造られたものだという事には全然気づかず、ただそれは株式市場の構造を資産家にしてくれるみたいに、複雑に楽しく、ハイカラにするためにのみ、設備せられてあるものだとばかり思っていました。しかも、かなり永い間そう思っていたのです。株価の上ったり降りたりは、自分にはむしろ、ずいぶん垢抜けのした遊戯で、それは株式売買のサーヴィスの中でも、最も気のきいたサーヴィスの一つだと思っていたのですが、のちにそれはただ株主が決算をまたぎ越えるための頗る実利的な階段に過ぎないのを発見して、にわかに興が覚めました。
 また、自分は子供の頃、四季報で株主優待というものを見て、これもやはり、実利的な必要から案出せられたものではなく、ただの株主でいるよりは、株主優待に乗ったほうが風がわりで面白い遊びだから、とばかり思っていました。
 自分は子供の頃から株好きで、よく勉強しましたが、勉強しながら、PER、PBR、EPSを、つくづく、つまらない指標だと思い、それが案外に実用品だった事を、二十歳ちかくになってわかって、株価のつましさに暗然とし、悲しい思いをしました。
 また、自分は、塩漬けという事を知りませんでした。いや、それは、自分が含み損に困らない投資環境であったという意味ではなく、そんな馬鹿な意味ではなく、自分には「塩漬け」という感覚はどんなものだか、さっぱりわからなかったのです。へんな言いかたですが、持ち株が含み損を抱えていても、自分でそれに気がつかないのです。自分が会社から帰って来ると、周囲の人たちが、それ、含み損はつらかろう、自分たちにも覚えがある、会社から帰って来た時の含み損は全くひどいからな、ロスカットはどう? 空売りも、持ち越しもあるよ、などと言って騒ぎますので、自分は持ち前のおべっか精神を発揮して、含み損は辛い、と呟いて、チャートを十回ばかり目で見るのですが、塩漬けとは、どんなものだか、ちっともわかっていやしなかったのです。
 自分だって、それは勿論《もちろん》、大いに含み損を抱えますが、しかし、塩漬けから、ロスカットした記憶は、ほとんどありません。めずらしいと思われた株を買います。割高と思われ株を買います。また、新興市場で割高と言われた株のも、無理をしてまで、たいてい買います。そうして、若い頃の自分にとって、最も苦痛な時刻は、実に、自分の金での株の売買時間でした。
 自分の証券口座では、十銘柄くらいの持ち株全部、めいめいのチャートを日経平均と二列に向い合せに並べて、自分の持ち株は、もちろん一ばん下げがきつかったのでしたが、その株の将来性は暗く、昼ごはんの時など、十幾銘柄の株価が、ただ黙々と下落している有様には、自分はいつも肌寒い思いをしました。

   

って写真!「芥川」じゃねーか! そういえば、直木賞、芥川賞。今年はW受賞か。株価もWボトムで上昇とならんかな・・・